「四国未来劇場」を終えて。
ここ数年は毎年、シアターねこさんでの上演がシャカ力のライフワークになりつつあります。
さ、恒例の振り返り。
コロナになってから、たくさんの活動が制限される日常で、どうやってこれから上演をしていくのか試行錯誤の連続でした。
人と人が深く関わることで成立する舞台芸術の演劇。
なので、人との接触が制限されるとできなくなってしまうものの方が圧倒的に多いのですが、演劇という底力のある舞台芸術だからこそ、できた試みや生まれたものがたくさんありました。
今回の「四国未来劇場」もそのひとつでした。
地域によって抱える問題も様々ですが、あの場に集まった人達はしっかりと未来を見据えていました。
たくさんの人のこれまでと今の想いに触れ、そしてこれからを語り合う場。
本当にありがたく、有意義で、素敵な企画で、きちんとこれまでに蒔いた種は育っていると実感しました。
「演劇」でつながっている人達の関係性ってほんと不思議です。
コロナなので、皆でワイワイガヤガヤと雑談はできませんでしたが、その劇団の作品を観れば、その人達がどんな方なのかけっこう分かるのです。
それは演劇を創作する姿勢に嘘がないからだと思います。
そして、各劇団は未来に向けて色んな挑戦を持って、劇場に集まっていました。
シャカ力は今回、この企画のお話しをいただいた時、新作ではなく、旧作を深く掘り下げてみる選択をしました。
この作品が大きく変わりはじめたのは四国劇王Ⅳでの上演からです。
今回行正は演出に専念し、自身の脚本を完全に俯瞰でみることに挑戦しました。
ずっとやってみたい。やる必要のあることだと思っていたことです。
それでも本当にありがたいことに、良い俳優に恵まれているので、稽古場で動いてみてあーでもないこーでもないと全員やり取りをして、形にしていくシャカ力スタイルは変わらずでしたが、この時間で全員が創作のベクトルを共有するのです。
これまで行正が感覚で演じていたことを脚本として言葉でも丁寧に解釈し、それを俳優に伝えて演出をしていきました。
ただ、何より、創作に関わった全員が本当に楽しんでいました。
それがお客様にも伝わって良かったです。
最後に行正代表より。
「皆さんの話を聞いてこの作品は僕の特別でもあるし、いろんな人の特別でもあるんだと思いました。
この台本をシャカ力の名刺戯曲にする為に育てていかねば。」
なので、今回指摘していただいたことも持ち帰り、しっかり育てていきたいと思います。
今回の上演は後日、シアターねこチャンネルで配信が予定されていますので、まずは画面越しでお会いしましょう。
そして、また劇場で会えることをシャカ力一同楽しみにしています。
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