四国劇王を終えて。
四国劇王が終わり、高知に戻ってきました。
今年は新人平野はこれが初舞台。
加藤もこれが今年の初舞台。
行正は男性一人での上演は初めて。
色々とあったこの戦いを終えて思うことを、今のうちに書き留めておこうと思います。
まず、四国劇王とは。
「作品の優劣を競うだけが目的ではなく相互に作品発表の場を共有し、切磋琢磨し、交流しあう場です。」
なので、優劣を競うとありますが、勝ち負けを決める大会ではないのです。
参加するためには、まず戯曲審査を通過する必要があります。
ここで、脚本家は最初の批評をうけ、上演するために絶対に必要な「脚本」を勝ちとってから作品作りをスタートします。
その脚本を舞台上にのせるために「俳優」を選び、お客様に届けるために「演出」を加えていきます。
そして本番では公開で、お客様と審査員の生の批評をうけます。
予選・決戦と進んでいきますので順位がつきますが、上演順や集客数など、様々な要素が足されての結果であって、これがその作品の評価のすべてではないのです。
順位をつけることは、さらに作品をよくしていくための手段であって目的ではないと思います。
今回シャカ力は決定戦のみ、1回限りの上演でした。
また、劇王には戯曲審査がありません。
今年はコロナ禍のため、1度もお客様に観ていただける機会がないまま本番に臨みました。
これはシャカ力にとっても初めての経験でした。
シャカ力としてこの作品がお客様にどう届くのか?どう伝わるのか?どう見えるのか?
言葉を足すのか?引くのか?
上演をむかえるその瞬間まで悩み続けるのです。
ちなみに、シャカ力はいつも全員で行正の脚本にダメ出しをします。
脚本が完成するまでに、行正はシャカ力に戦いを挑むのです。
ある意味、ここで戯曲審査をしているような感じです(笑)
今回の脚本の初稿は行正本人のことすぎて、最初は行正に起こったことの報告書でした。
「これいる?」「どうしたいの?」「何を伝えようとしてるの?」
それからやっとこさ完成した台本の言葉だけでは足らないところを演出して、さらに理解を深めていきます。
もちろん稽古中も全員でのダメ出し合戦です。
初めてづくしの私達シャカ力が戦っていた相手は、去年のシャカ力だったのです。
成長する場を与えてくれた四国劇王に改めて、感謝します。
そして、大変な中で開催を決定し、運営していただいたNPO法人シアターネットワークえひめの皆さん、戯曲審査を勝ち抜いた上演団体の皆さん、来場して応援してくれた観客の皆さん。
本当にありがとうございました。
来年もまたお会いできますように!
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